最近みた映画【前編】
前回まではゲームの話題でしたが、今回は映画です。
「今年みた映画」にしてもいいんですが、ちょうど今年で十二支も一周するわけですし、子から亥まで振り返ろうではないか!というわけで…
直近12年でみた映画をピックアップして語りたい!
※あくまで観た映画から選んでいるので、「この名作が入ってない」とか思うかもしれませんが、大体それは観たいけど観れてないやつです。それと、そもそも観るジャンルは偏っています。
ディズニー編
私のディズニーアニメ鑑賞は基本的にピクサー作品です。ピクサーっていうのはあれです、電球が飛んでくるロゴの制作スタジオね。
興行・評価ともに最高のピクサー映画ですが、今回はいろんな映画を紹介したいので、ベストオブベストだけ選びますね。
2010年「トイ ストーリー3」
私は映画で泣くような人間ではなかったのに、この映画を境に涙もろくなってしまいました。
おもちゃの持ち主アンディが前作まで子供だったのが「3」で成長し、おもちゃとお別れする話です。説明、さすがにいらないよね。
全人類を感動の涙に沈めた「3」で完結したものと思われましたが、9年後の今年にまさかの続編が公開。
2019年「トイ ストーリー4」
9年の間に涙腺が緩み続け、この作品でついに号泣しました。
それはいいんですが、「4」の感動は前作に比べてすごく複雑になりました。
「3」はアンディのおもちゃへの愛情がテーマで、アンディという人間の感情が私たちに刺さるものでした。言ってしまえば、わかりやすい感動。
「4」では人間ではなくおもちゃが主体で、おもちゃ達が自分の幸せとは何かを考えるのがテーマです。ここで私たちが刺さるのは、おもちゃ達が幸せを掴もうとするときに表れる、複雑な感情の揺れ動きです。
何をいってるかわからないかもしれませんが、とにかく「4」が生む感動はめちゃくちゃ高度なんです。「何ともいえない切なさ」をちゃんと表現できるのは映画ならではだと思います。
これ以上文章で伝えることは諦めたので、観てください。
ピクサー作品以外で面白かったのはこの辺ですね。ディズニーなのにミュージカル調でなく、アクション多め。
特にベイマックスは日本のプロモーションと内容が違い過ぎて、良い意味で裏切られました。友情で泣かせる映画かと思いきや、実はマーベルコミック原作のヒーロー映画だったという。
「アナと雪の女王」で王子様を悪役にしたあたりから、ディズニー映画は変化球が増えた気がします。私そういうの大好きなので、その精神はぜひ応援したい。
アメコミ編
さてお次は、ここ十年でずいぶん増えたアメリカのヒーローもの。
マーベル映画をほぼ網羅している私が、お気に入りをご紹介します。
2012年「アベンジャーズ」
世界一ヒットした映画シリーズ!別々のマーベルヒーローが作品の垣根を越えて共演する超爽快映画です。
キャラクターをこれでもかと登場させまくり、かつ全員に見せ場があるのがすごいと思います。お金のかけ方が上手くいってますよねー。
しかも、このアベンジャーズと世界観を共有した「マーベルシネマティックユニバース(MCU)」と呼ばれる作品群をつくることで各ヒーローを好きになってもらいつつ、全員集合したときにテンションMAXになる仕組みです。
まあアベンジャーズはこのくらいにして、他のMCU作品の中からひとつ選ぶとするなら…
「ガーディアンズオブギャラクシー」は、普通の人間と性格の悪い宇宙人とうるさいアライグマと変な木で構成されたヒーローチームです。
他のMCUヒーローがシンプルに格好いいのに対し、こいつらはヒーロー感ゼロです。言葉遣いは悪いし、しょっちゅうケンカしてるし、個性が強すぎて全然まとまりません。
しかしこの作品の面白いところは、宇宙の危機にもかかわらず軽いノリで笑えるところ。ストーリー展開はシリアスながら、登場人物は終始ギャグをかますというちょっと変なシリーズです。
チーム結成を描くのが1作目で、2作目「リミックス」は家族をテーマにした話です。
びっくりしたのは、ここに来て泣けるストーリーにしてきたことです。笑いと感動が交互に押し寄せる、さらに独特な作品になりました。
さて、こんな感じでMCUは比較的万人受けするものが多いのですけど、ここからは大人のアメコミです。
2008年「ダークナイト」
ダークヒーローといえばバットマンでしょう。原作はマーベルではなくDCコミックです。
そんなDCコミックを代表するバットマンの映画はいっぱいあって、ふつうのシリーズものに加えてDCヒーローとの共演で出ていたりします。
「ダークナイト」は当時のシリーズの2作目ではあるものの、続編感はあまりなく一本の映画として作られています。
そして扱うのは「正義とは?悪とは?」という深すぎるテーマ。考察しだすときりがないので、ここでの深入りはやめときます。
私もよく哲学的なことを悶々と考えることがあったりして、バットマンの暗いトーンは嫌いじゃないです。まあでも、観るのすんごいしんどいけどね。
2019年「ジョーカー」
今年はR指定の「ジョーカー」が大ヒットしました。ジョーカーはバットマンの宿敵ですが、この映画は原作とあまり関係ありません。バットマンも出ないですし。
ヒーロー映画ではなく、一人の人間が社会に翻弄されボロボロになったあげく犯罪者となる話です。
格差社会の闇など考えさせられる内容ながら、物語はシンプルで意外と入りやすいです。
散々な目にあった仕返しにイヤなやつを好き放題殺していく「ジョーカー」の内容は、何かと生きづらいご時世だからこそ受けたのだろうと思うのと同時に、現代社会への何ともいえない不安感が込み上げてきました。
2016年「デッドプール」
さてR指定の話が出ましたが、そんな過激なアメコミ映画が作られるようになったのはこいつがヒットしたせいです。
「デッドプール」は、暴力描写や放送禁止用語がてんこ盛りのマーベル映画です。終始ギャグを飛ばすヒーローらしからぬヒーローという点ではガーディアンズオブギャラクシーと似ていますが、その下品さは桁違いです。
しかも気にいらないやつを感情に任せてぶち殺したりするので、もはや悪です。
しかし、さっきのジョーカーと違ってこっちのトーンは明るいんです。「正義とは何か?ヘッ知るか、○uck!!」的なノリがダメな人はおすすめしませんが、映画なんだからと笑える人には楽しめる、とことん変な作品です。
2017年「ローガン」
最後に紹介するのもR指定ですが、作風は「デッドプール」にも「ジョーカー」にも似ていません。
マーベルの超能力者チーム「X-MEN」を代表する不死身のヒーロー、ウルヴァリンが主役の王道ストーリーです。最強ヒーロー「ウルヴァリン」が長い年月で衰弱してしまった時代で、人間「ローガン」として最後の戦いに挑みます。
それまでのX-MEN作品を観ていれば良いに越したことはないですが、時系列は圧倒的に未来なのでストーリーの繋がりはほぼなく、単独で十分わかります。
感想としては、物語がものすごくシンプルな分 "役者の演技が光る" ってやつです。戦闘シーンのスタイリッシュさはなくて非常に生々しいのですが、魂で戦う感じがすごく好きです。
正直X-MENはそんなに好みじゃなくて、シリーズもずっと追いかけていたわけではありませんでしたが、感動しました…。
私がアメコミ映画で一番を選ぶなら、これかな。
てな感じでアメコミ編は以上!
個人的にR指定の過激なやつは苦手だったんですけど、思い切って観てみると世界が広がりました。表現の選択肢が増えて、映画に深みが出るんだなと思いました。(デッドプールに深みがあるかといわれると…うん。)
また、R指定になることで客層が減ってしまうリスクを取ってまで公開するということは、「演出したい表現や伝えたいメッセージを明確にして作られている」、つまり、鑑賞ハズレは少ないのでは?とか思ったりしています。
次回予告
今回はディズニー&アメコミ編ということにしましたが、ほぼマーベル映画でしたね。わかっていたけど偏りがひどい…
映画好きを名乗るならいろんな作品みないとなー。
SFも好きなので、またそのうちダラダラ綴りたいと思います。